吹奏楽指揮コンクール in シチリア

音楽生活

11月中旬、シチリアでPremio Frederick Fennellという吹奏楽指揮者コンクールを受けてきました。

ブレシアのコンセルヴァトリオの仲間にも協力してもらい、1次の曲(ヤナーチェクのMládí)は本番経験済だったので、2次に進めなかったのは残念ではありますが、初上陸したシチリアのModicaという美しい街で、色々な人の指揮を見ることができて、たくさんの素敵な出会いがあり、いい経験をさせて頂きました。

優勝は、アメリカの大学で教え、吹奏楽指揮者として活躍しているTina DiMeglioという女性指揮者でした。表情豊かな指揮をする、人間的にも素晴らしい指揮者です。片言のイタリア語で、通訳を介して一生懸命リハーサルをしていたのが微笑ましくて印象的でした。参加者は29名、女性指揮者は私を含めて3名でした。コロナでか、棄権している人もチラホラいました。参加者の多くは「吹奏楽指揮」の畑にいて、オケ指揮の人はいなかったんじゃないかと思います。

イタリア人の参加者はほぼ北イタリアからで、共通の知り合いなどもいたので嬉しくなりました。ほとんど一緒に行動をしました。帰りの飛行機はなんと4人と便が一緒!「日本人の観光欲が爆発したね…」などと苦笑しながら、行きたかったアルタ(←モディカもベルガモのように、アルタ(上の町)とバッサ(下の町)に分かれています)に向けて階段を一緒に登ってくれた仲間たちに感謝です。本選&入賞者コンサートの日は、Tinaを囲んで夜中まで飲み騒ぎました(不謹慎でしたらごめんなさい。帰ってすぐにタンポーネ受けています)。

1次はリハなしだったので、棒のみで落とされたことになりますが、パルマでの週2のレッスンで先生と同僚に毎回指摘されていたのと同じことを、3人の審査員からも言われたので、本気でなんとかしようと思いました。また、本選に進まなかったけれど、2次でとても素晴らしい指揮・リハをしていた人もいました。そういった一つ一つのケースを見て、評価は後からついてくるものなので、自分の目指す指揮をしたいなと思うようになりました。この機会を通して、アルメニアン・ダンスやEl Salón Méxicoといったコンサート・バンドの名曲に触れられたことはもちろん、フリューゲル・ホルンや金管バンドという未知の世界を垣間見ることができたのも貴重な経験でした。

1週間学業・仕事を離れて自分のことに没頭できたこの環境と、それを応援してくださった方々、一緒に準備してくださった方々に感謝します!!