所属している音楽教室の付属の中学に、宣伝のためにピアノを弾きに行った。
1週間位前に日にちが決まった。色んな楽器があるからピアノは短い曲を1曲で、ということで引き受けると、ついでに伴奏も頼まれる。
もう一人いるピアノの先生は来れなかったので、私が歌の伴奏とピアノトリオをすることになる(まだ見ぬ人達と)。
ピアノってそんなものだ。
ただ、本当に忙しい一週間だったので、トリオの曲は早く決めたいと思った。「何にする?」というやりとりをする時間がないのだ。
結果的にそういう時は、言い出しっぺにならざるを得ない。
私は合わせも難しくなさそうな、とあるモーツァルトの3楽章を提案した。
「3楽章より1楽章がいい」という人がいたので、ピアノは3楽章より1楽章の方が難ありだったんだけど、モーツァルトは好きだし引き受けた。
週末には練習を始めた。他の曲の案も出て、ピアノソロの楽譜が送られてきた。どうやらパート譜というものはないらしい。
前日、バイオリニストに「モーツァルトは時間がなくてさらえなかった」と言われ、チェリストは来れなくなった。
そんなものだ。もう全然驚かない。
当日、私は1時間前からの合わせを提案した(この辺も、心配した者がイニシアティブを取ることになる)が、
「曲少ないし30分前でいいんじゃないの? 」ということになった。
私は遠くからバスで行くのでさらにその1時間前には着いていた。
で、雨天でかなんだかで演奏する場所が変更になり、授業中だからピアノのある部屋には5分前にしか入れないとなった。
本当にそんなものだ。まったく驚かない。
どさくさに紛れてチャチャっと合わせをし、本番を迎えた。
本番は自分のソロもあって、2公演あった。
場を和ませるために言ってくれたのだと思うが、「あなたが好きなようにしていいのよ、楽しみましょう!」、そう声をかけられる。
実際は短時間でそれができるかできないかの瀬戸際にいるけど、そんなこと言ってられないのがピアノ弾きなのだ笑。
1公演終えたところでクタクタになってしまった。
にわかに寒さで手がかじかんできた。2公演目は聞いている生徒たちの雰囲気が静かだ。
自分の出番はバイオリンと歌に挟まれていて、両者とも激しい曲調だったので、ソロはゆったりな曲調の曲に変えた。
今回に限っては、先手必勝ではなかったようだが、
これからも自分が楽しめる範囲で、「好きなように」させてもらおう、と思ったのだった。
ちなみにこれの前日は8日の自分が指揮をするグループのコンサートの最後のリハだった。
急な体調不良欠席者もいて、この日の夕方にもリハをするか&部屋を取るかどうかという局面に立たされていた。
こんなことはよくあること。
むしろ、このように集まれて音楽できている今に感謝したい。